5月15日、PiOPARKの特別会議スペースにてOSEKKAI salonを開催しました。今回の参加者は15名。さらに1名のオブザーバーの方も参加し、それぞれが抱える課題や挑戦について率直に共有し合いました。
この日も、進行中のプロジェクト報告や新たな挑戦に関する相談、実践者ならではのリアルな悩みの共有まで、さまざまなディスカッションが展開。立場や業種を越えた意見交換によって議論が白熱し、多くの気づきと次の一歩につながる濃密な時間となりました。
森島法律事務所・森島さんによる「弁護士ワンポイント」
この日最初に行われたのが森島法律事務所の森島さんによる恒例の「弁護士ワンポイント」。今回のテーマは、経営者にとって意外と他人事ではない「株式譲渡承認請求」への対応についてでした。

まず森島さんからは、「会社の株式は、誰でも自由に売れるわけではない」という基本的な考え方について解説があった上で、特に中小企業で株主が第三者へ株式を譲渡しようとする際には、原則として会社側(株主総会や取締役会など)の承認が必要になります。
ただし注意が必要なのが、「みなし承認」という考え方。株式譲渡承認請求があった際に、会社側が一定期間内に必要な対応を取れなかった場合、自動的に承認したものとみなされてしまうケースがあるとのことです。

株式譲渡承認請求が来た場合、短期間で株主総会や取締役会を開く必要がありますが、正式な招集通知の準備なども含めると、実際にはかなりタイトで、「慣れていても難しい。慣れていなければなおさら」と森島さんからも注意喚起がありました。
また、近年では株式買取業者が関わるケースもあるとのことで、特に注意が必要との話もあり、対策としては、早めに弁護士や専門家へ相談することが重要だとお話されました。また、すぐに株式を集約できない場合には、応急的な選択肢として「株主間契約」という方法も紹介されました。ただし、絶対的な効力を持つものではないため、あくまで状況に応じた判断が必要とのことでした。

最後には、税理士の音田さんからも税務面を含めた視点でアドバイスがあり、法律・税務の両面から学びを深める時間となりました。
MSP森澤さんによる「南魚沼プロジェクト」
続いて、南魚沼からOSEKKAI salonに参加している連携を続けている南魚沼から、MSPの森澤さんによるプロジェクト共有が行われました。
現在進めているのは、高校生と連携したクラフトコーラ開発プロジェクト。南魚沼市内の高校・商業科の生徒たちとともに、探究授業の一環として取り組んでいます。

この取り組みの特徴は、単なる商品開発体験にとどまらないこと。高校生たちが実際に「モノを作り、売る」だけでなく、流通まで含めて本気で事業として向き合うことを目指している点です。
森澤さんは、「高校生だから買う」商品ではなく、「本当に価値があるから選ばれる商品にしたい。単発の思い出づくりではなく、売れ続けるものを本気で目指したい」という想いを語っていました。
主軸となるのはクラフトコーラ開発ですが、それ以上に、「高校生たちに何か本気になれる経験を届けたい」「将来の選択肢を増やしたい」という願いも込められています。

このプロジェクトをサポートメンター山下からは、この取り組みの背景についても共有がありました。子どもの減少による学校存続への課題がある中で、「地域から必要とされる学校であることを証明したい」という校長先生の強い想いがあるとのこと。
特に川上校長は、「生徒たちに自信をつけてほしい」という想いを強く持たれており、今回のプロジェクトもその実現に向けた大きな挑戦の一つとなっています。
OSEKKAI salonメンバーからも、「どうすれば継続的に売れる商品になるか」「広報や販路をどう作るか」といった視点から多くのアイデアが寄せられ、今後のブラッシュアップに向けた議論が活発に行われました。
佐々木心さんによる「保育士の経験・知識を活かした事業」
前回の発表内容をもとに、事業構想のブラッシュアップについて共有してくれた佐々木心さん。「元保育士が保育園以外でも活躍できる場をつくる」という挑戦です。

現在構想しているのは、元保育士による保育園向けSNS採用支援事業。保育現場や保護者心理を理解しているからこそできる発信を強みに、保育園の集客や採用ブランディングを支援していきたいと考えています。
また、将来的にはSNS運用などを元保育士が副業として担える仕組みをつくり、保育士資格を持ちながら現場を離れた方々の新たな活躍機会を生み出したいという想いも語られました。

一方で、「最初の一歩をどこから踏み出すべきか」「SNS代行なのか採用コンサルなのか」「収益モデルをどう設計するか」など、まだ悩みも多い状況とのこと。
OSEKKAI salonメンバーからは、「SNS代行は手段であり、元々やりたいことと言っていた元保育士の活躍機会を増やすこととは、離れておしまっているのでは」という意見も。目先のサービスではなく、根底にある想いを軸に事業を考えることの大切さについて議論が交わされました。
悩みながらも、一歩ずつ形になり始めている佐々木さんの挑戦。今回もまた、多様な経営者視点からたくさんのアドバイスが寄せられる時間となりました。

