OSEKKAIアワード エントリーNo,4 「大豆BtoCプロジェクト」

大豆BtoCプロジェクトは、永和産業株式会社の田中恵一郎さんが推進しているプロジェクトです。

永和産業株式会社は70年以上にわたり大豆や食用油を扱ってきた専門商社ですが、これまでは主にBtoB事業を中心に展開してきました。本プロジェクトは、従来の事業に加えて消費者へ直接価値を届けるBtoC事業を新たな柱として育てていく挑戦です。大豆の新たな可能性を探りながら、商品開発や事業再生、地域との連携など、さまざまな取り組みを進めています。

 

プロジェクト概要

大豆BtoCプロジェクトでは、大豆の魅力をより多くの人に届けるため、複数の取り組みを同時に進めています。

その一つが「とうふや事業再生PJ」です。もともとは売掛金回収に関する相談から始まった取り組みでしたが、事業を放棄するのではなく再生させる道を選択しました。田中さんは「事実上のM&Aのような取り組みだった」と振り返っており、経営改善を進めながら事業の立て直しに挑戦しています。

改善策としては、売店運営や生産体制の見直し、お金の管理の徹底といった「引き算」の施策に加え、Airレジの導入による数字の可視化や新商品の開発といった「足し算」の施策を実施しました。これまで把握しきれていなかった数字を見える化し、豆乳とおからを使ったドーナツや五目煮豆などの新商品開発にも取り組んでいます。

また、発表では田中さんが力を入れている「濃厚豆乳」についても紹介されました。実際に市販の豆乳と自社で製造した濃厚豆乳の飲み比べが行われ、OSEKKAI salonメンバーも試飲を体験しました。私も飲んでみましたが、一般的な豆乳というよりも「飲む豆腐」と表現したくなるほど濃厚で、大豆本来の風味を強く感じる味わいが印象的でした。

 

今後の展望

現在は、濃厚豆乳の商品化と販路拡大に向けた取り組みを進めています。市場全体として豆乳需要は拡大傾向にある一方で、「濃厚豆乳」という新たな価値をどのように認知してもらうかが大きな課題となっています。発表の中でも田中さんは「行き詰まっているので皆さんに助けてほしい」と率直に語っていました。

また、OSEKKAI salonが連携している焼津市のTSUNALABOとの協力も進んでいます。「おつな」の商品ラインナップに大豆を活用した商品を加えることを目指し、試作を重ねながら開発を進行中です。当初は大豆との組み合わせだけでは物足りなさがあったため、神楽南蛮みそを加えた改良版の試作にも取り組んでいるとのことでした。

事業再生で得た経験を自社の経営にも活かしながら、大豆の新たな価値を消費者へ届けようとする大豆BtoCプロジェクト。今後どのような商品やサービスが生まれるのか、引き続き注目していきたいと思います。