2月20日、PiOPARKの特別会議スペースにてOSEKKAI salonを開催しましたので、その日の様子をご報告いたします。
今回の参加者は16名。オブザーバーとして大田区の製造業・佐々木半田工業株式会社の佐々木雄一さん、そしてOSEKKAI salonが連携を続けている南魚沼から森澤真爾さんにもご参加いただきました。
地域や業種を越えたメンバーが一堂に会し、それぞれの立場や視点を持ち寄ることで、今回もまた新たな気づきや可能性が広がる時間となりました。
佐々木心さんによる「保育士の知識を活かした新事業」
今回のメインプレゼンは、保育士資格・幼稚園教諭一種を持ち、5歳と3歳のお子さんを育てる母でもある佐々木心さん。

まずはこれまでの歩みからお話しいただきました。「普通の進学はつまらないと思っていた」と語る佐々木さん。お母様も保育士資格を持っていたこともあり、ご自身も保育の道へ。さらに海外で現地の保育に触れた経験から、日本の保育はどこか堅いのではないか、と感じたそうです。
親になってからは、保育現場のリアルをより近い距離で見るように。保育士同士の人間関係に悩む姿や、志を持っていた人が辞めていく姿に触れ、「自分にできることはないか」と考えるようになったと語りました。

そんな中での転機が、あるキッズパークでの削り絵イベント。
進行がスムーズでなく、説明も聞こえづらく、子どもたちも集中できていない様子を目の当たりにしたとき、「これ、保育士の視点が入ればもっと良くなるのでは?」と感じたそうです。
そこから生まれたアイデアが、子どもが関わるイベントへの保育士視点でのコンサルティング・監修、そして保育士の派遣事業。現在は市場調査や戦略の検討を進めながら、SNSでの発信もスタート。とはいえ、「何から手をつけるべきか分からない」と、今回OSEKKAI salonに相談する形となりました。

ディスカッションでは、さまざまな意見が飛び交います。
村上さんからは、「25歳の男性保育士が第二新卒で入社してきたが、子どもと向き合ってきた経験からか、視野が広く気配りができる」というエピソードが紹介され、保育士の持つポータブルスキルの可能性が共有されました。
メンターの山下さんからは、「業界全体の根本課題を解決しなくていいのか?」という問いも。
それに対し佐々木さんは、「まずは身近で困っている人を救いたいのでスモールスタートで始めたい」と、自身のスタンスを明確に語りました。

さらに他の経営者メンバーからも、マネタイズの方法、ターゲットの絞り方、事業の立ち上げステップなど、具体的なアドバイスが次々と寄せられました。
一人の想いが、場の力によって磨かれていく時間。まさにOSEKKAI salonらしい、実践的で温かいセッションとなりました。
森島法律事務所・森島さんによる「弁護士ワンポイント」
続いては、森島法律事務所・森島さんによる恒例の「弁護士ワンポイント」。今回のテーマは「株式の分散に対する対応」。
少し難しそうに聞こえるテーマですが、森島さんは誰もが知っているアニメの家族構成を例に挙げながら、「自社の株を誰がどれくらい持っていると、どんなことが起きるのか」を非常に分かりやすく解説してくださいました。

株主総会の決議要件は一般的に、普通決議は過半数、特別決議は2/3以上の賛成が必要とされています。そのため、会社経営を安定させるためには、代表者が少なくとも2/3以上の株式を保有している状態が望ましいケースが多い、というお話がありました。
また、「そもそも誰が何株持っているのかを把握していますか?」という問いかけも。株主名簿や登記、税務申告書など、確認方法についても具体的に説明があり、改めて自社の状況を見直すきっかけになった方も多かったようです。

さらに、分散してしまった株式をどうやって集約するかという実務的な話にも踏み込みました。
株価が比較的低いタイミング(業績が厳しいときや、経営主体が明確なときなど)に、しっかり説明を行い、納得の上で直接買い取らせてもらうことが、結果として最もトラブルが少ない方法である、と森島さんは解説。一方で、株価が高いタイミングでの集約は税務面も含め慎重な検討が必要であることなど、リアルな経営視点でのアドバイスが共有されました。

会場では、多くのメンバーが大きくうなずきながら真剣な表情で耳を傾けていたのが印象的でした。株式の問題はどの企業にも起こり得るテーマであり、まさに自分ごととして捉えている空気が伝わってきました。
特に永和産業の田中恵一郎さんは、メモを取りながら熱心に聞き入っていました。田中さんは今年6月に事業承継を予定しており、自身の現在の株式保有状況を共有した上で、森島さんや経営者の皆さんに具体的な相談をされていました。

一つのテーマをきっかけに、実際の経営課題へと議論が広がっていく。今回もまた、知識だけで終わらない、実践につながる時間となりました。
OSEKKAIアワードの告知
毎年恒例となっている「OSEKKAIアワード」を、今年も開催予定です。今回は例年より少し時期をずらしての実施となります。
OSEKKAIアワードとは、OSEKKAI salonで進行しているプロジェクト、そしてこれから新たに始まるプロジェクトについて、その内容や意義を発表し合い、メンバー同士で「特に素晴らしかった」と感じたプロジェクトに投票するイベント。年間グランプリをはじめとした各賞を決定し、互いの挑戦を称え合う場です。
皆さんの予定を確認し、今年は6月に発表・投票、7月に受賞者発表とすることが決まりました。
昨年に引き続き、今年もすでに面白いプロジェクトが次々と動き始めています。誰が受賞するのか、まったく予想がつかない状況。だからこそ、今からとても楽しみです。

