2024年8月28日、第5回目の探究サロンが開催されました。今回のサロンでは、高校生たちがミニピッチを行い、自身のビジネスアイディアを発表しました。
第5回探究サロン ミニピッチ
東京実業高校の2年生でサッカー部に所属する高校生のプロジェクトチーム「The new WABS」は、『サッカーのアナリストとしての可能性を広げる』プロジェクトを発表しました。
ある企業さまのご協力によりお借りすることができたGPSを活用し、選手の動きをデータで分析することで、チームのパフォーマンス向上を目指しています。
さらに、チームの選手たちにアンケートを実施し、プロテインやトレーニング動画へのニーズを把握。これにより、スポーツチームや企業との新たな協力関係を構築し、スポンサーシップ獲得を目指すといった未来の展望を語りました。
発表後の質疑応答では、「ビジネスモデルの具体化」や「GPSを用いた新たなサービスの構築」に関する質問が飛び交いました。
鮎川さんは「サッカー部の練習環境をプロのように整えること」を目標とし、自分のチームに貢献することがビジネスのスタートであると力強く説明してくれて、これからの発展が非常に期待できそうな雰囲気を感じることができました。また、彼の発表には、参加者や見学者からも「ビジネスモデルが明確である」といった高い評価が寄せられいました。
続いての発表してくれた高校生のチームは「ルベライト」。
『イラストビジネスの新たな可能性』についてプレゼンテーションを行いました。
彼の発表は、趣味で描いたファンアートやアニメ・ゲームのイラストの収益化を目指し、クリエイターがより簡単に作品を発表し、収益を得られるプラットフォームの構築を提案しました。
現在のイラスト関連サイトやアプリが使いにくいこと、生成AIによるイラストの氾濫がクリエイターにとって不利である点に着目。新たなプラットフォームでは、投稿や閲覧、素材販売、受注発注、グッズ化といった多機能を備え、広告収益やサブスクリプション、AI対策などのビジネスモデルを提案しました。
特に、AIによる作品と人間が描いた作品を明確に区別する機能が求められており、クリエイターとユーザー双方にとって使いやすい環境を目指したビジネスモデルを検討。
参加者からは「クリエイターが描き続ける価値とは何か」といった問いが投げかけられましたが、発表してくれた高校生は「人間の感情に訴えかけるイラストはAIには作れない」と強調し、その価値を力説しました。今後の彼のビジネスアイディアの進展が楽しみです。
最後に発表してくれた高校生「始野球(プレイボール)」という高校のクラブ活動で野球に取り組んでいるチームメイトで発案したアイディアでした。
プロ野球、高校野球など、それぞれのステージで異なったルールや規制等があり、勝つため、うまくなるためだけではない、純粋に楽しめる環境があっても良いのではないか?との想いから「野球の好きな選手による選手のための大会運営」を目指しています。まだまだ草野球との差別化や費用面、運営面などなど、課題はたくさんありますが、ひとつずつ解決策を模索しながら進めています。先日は高校OB経由で社会人チームとの試合を選手が主体になって開催しました。球場の手配から監督、審判等もすべて選手が賄い運営することで、たくさんの気づきが得られたようです。
また、ケガの予防や治療などにおいても選手たちにとっては重要なことで、病院などの医療機関とのフィジカルケア連携事業も模索中です。
参加者からは「想いは理解できるし面白い」が、ビジネスプランとしてはまだまだといった感じであり、今後の成長を期待するアドバイスが多くありました。
次回以降の探究サロンで競合調査からの差別化、そしてマネタイズの部分などを学び、プランの実現性を高めていきますとのこと、楽しみです。
次回の探究サロンも、高校生たちの成長と新たなビジネスアイディアの発展が目まぐるしく進みそうな、そんな勢いを感じる、いいミニピッチでした。